
デザインについて*Vol.1 ARNE&KAMOE NishimuraYukikoが考えていることを書いてみました
~今回は今フラワーデザイナーを目指そうか?と悩んでいる方へ書いてみます~
最初にデザインて何だろう?と考えた時のこと
フラワーデザインを学ぶことは、とても楽しいことでした。
理論も文化も、知らないことを次々と学ぶことが出来るのはシアワセなことです。
日本文化と西洋文化(私は花阿彌でドイツを中心としたフラワーデザインを学びました)
技術を身に付けるコトは面白くもあり大変な事でしたが、
フラワーデザインのデザイン構築方法を学ぶことは、大変刺激的でした。
先輩デザイナーや師匠の花仕事は、憧れでしかなく・・。
そう思っていた自分がどんどん出来るようになっていくことは
大変さ以上に楽しい経験を積ませて頂きました。
※もちろん足元にも及ばない状況の中であってもということです。
そうして、フラワーデザインを伝える立場になり、
違和感でしょうか?疑問を感じる経験をします。
デザイナー(一般的な募集)の勉強会等に、私(フラワーデザイナー)が行くと何となく周囲から違和感?もしくは不思議そうな空気が伝わってくるのです。今でもあるかもしれません。
フラワーデザイナーがデザイナーであることを、ちゃんと確認したい気持ちが沸き起こったのは、神戸市がデザイン都市に名乗りを上げ、2007年頃から活動が始まり、2008年、ユネスコにデザイン都市に認定され、デザインルネサンス神戸等のプロジェクトが盛んになって来た頃でした。
そもそも
花屋はものづくりでしょうか?
それとも、デザイナーなのでしょうか?
答えは簡単ですが、当時はなんとなく世の中のセミナーがカテゴリー分けされている中で、沸々と疑問を抱えていました。
今回はデザイン(デザイナー)とは?について考えていきます。
そもそもデザインてどういうことなのか?
その言葉の意味が知りたくなりますね。
当時、おそらく神戸市が最初に作ったのであろう、「DESIGN CITY KOBE~デザインをはじめよう~」という15センチ角の小さな読み物にとても興味を持ちました。
■デザイン都市ってなあに?
デザインてよくわかりません
変えるのもデザイン
選ぶのもデザイン
整えるのもデザイン
飾るのもデザイン
工夫するのもデザイン
おもいやるのもデザイン
と続き神戸の事が書かれています。そして、裏表紙には
「生活をステキにすることがデザイン」
この言葉で締めくくられているのです。
ステキですね。

神戸が目指しているデザインから理解していこうと考えてみた
とても簡潔です。
今では、学校で学ぶ時にも、デザインを勉強する前提となっている(と伺った)ことがあります。
「デザイン=問題解決」
2008年に近畿経済産業局が行っていた「デザイン道場」に参加した時は、私にとってこれは目からうろこでした。
意匠的な意味合いでしか捉えていなかった私にとって、デザインが全て誰かの為のお困り事を解決する為に考えられていることに気付いたのは、電気が走るくらいの感激でした。
デザインて素晴らしい。
そしてこれこそ、神戸が目指しているデザイン。(なんじゃないかな?)
実際には、もっと毎日の生活の中に溶け込んでいるような、
服を選んだり、
自転車が倒れていたら直してあげたり、
街が汚れていたら、掃除したり、
美味しいご飯を作ってあげたり、
そのどれもがデザインであることからスタートしています。
最初は漠然としていた外郭がおぼろげながら見えてきました。
明確に認識できたのは、2012年10月KIITOのオープンと同時に入居した後、のこと。ここで活動しながら、今まで知らなかった、取組みが見えてくるようになりました。
神戸だからこそ、研究し発信できるテーマをたくさん持っている。
やることがたくさんあるんだな・・。 あ、、だからデザイン都市なんだということ、何故KIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)が誕生したのか?ということ、KIITOのポテンシャル、デザインという取組みがこれからの時代をリードして行く姿が見えてくるようになりました。
では、私達フラワーデザイナーは何をデザインしているのでしょうか?
最初に、私が感じた違和感。デザイナーってどんな仕事なのだろう?
という疑問。みなさんはどう考えていらっしゃいますか?
今はちゃんと答えられるようになりました。
私達は多くのデザイナーの方たちと同じく、花のデザイナーです。
花ギフトのデザイナーだったり、花装飾のデザイナーだったりします。
誰の問題を解決しているのでしょう?
「伝えたい想い」を花に託して伝えること
「少しでも哀しみが癒されるよう」花の力を借りること
お客様がワクワクしながら、シアワセな気持ちになれるよう、店内をきれいにして花を魅せること、
全てがデザイン。
そして、感覚だけではなく、技術や理論、歳時、歴史、花の原産地別の特徴、色彩理論、造形理論、ご用途(テーマ)、なによりお客様のご要望、それらを全部一度にまとめて、1本1本表情の違う生きている花(もしくはアートフラワーやプリザーブドフラワー等)で表現する仕事、とてもクリエイティブな仕事をしています。
そして、それは花屋だけではありません。
全ての仕事が、その視点で見ると、デザインと関わりを持ち、
全ての人が生活の中で、デザインを楽しんでいます。
「デザイン=問題解決」を毎日の暮らしに取り入れていると自分で感じることが出来たら、それはクリエイティブな生活を楽しんでいるのですね。
「変えるのもデザイン
選ぶのもデザイン
整えるのもデザイン
飾るのもデザイン
工夫するのもデザイン
おもいやるのもデザイン」
最後まで読んで頂きありがとうございました。
シアワセコトハARNE
(有限会社KAMOE/花萌) NishimuraYukiko
〒651-0082神戸市中央区小野浜町1-4デザイン・クリエイティブセンター神戸
Tel 078-334-7895
http://www.rakuten.co.jp/arnekamoe/